1 名前: ◆tpCCidmJeSC0 @Whale Osugi ★@転載は禁止[] 投稿日:2014/06/04(水) 16:46:27.17 ID:???0
2014/06/04 日本経済新聞 朝刊 6面 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0302G_T00C14A6FF1000/ 
 25年前の6月4日、民主化を渇望して北京の天安門広場を目指した学生は軍からの発砲を受け、多くの死者が出た。
(中略)
事件後に世界第2位の経済大国にのし上がった中国の矛盾は根深いままだ。

 事件現場だった天安門広場では3日、掲げられた毛沢東主席の肖像画と向き合うように小銃を持った警官が並び立ち、目を光らせた。

望遠レンズで警官を写そうとすると、銃口がすかさずこちらに向く。

 事件当時、北京市内を巡回した元兵士の任洋(仮名)氏は60歳に近づいた今も心の傷が癒えないと話す。
「敵意に満ちた目で見られ、周囲の皆が敵に見えた。後になって同じ国民に銃を向けた自分を恐ろしく感じた」
 事件自体を知らない若者は増える一方だ。だが25年前を記憶する人々には「この国には隠していることがある」と不信感がくすぶり続ける。

 事件の風化を待つような姿勢に国際社会の視線は厳しい。
米下院は5月28日、中国政府に対して事件で拘束した活動家らの解放を求める決議案を379対1の圧倒的な賛成多数で可決した。
欧州連合(EU)が天安門事件後に決めた中国への武器輸出禁止措置は今なお解除されていない。

 「いくら『平和的に台頭する』と言っても信用してくれない」。
中国外務省幹部は怒りをあらわにするが「真の大国」が備えるべき信用は25年前に失ったままだ。

◆経済政策にも影

 事件の“呪縛”は経済政策にも影を落とす。政府は内需を拡大し、20年に10年比で所得水準を倍増させる目標を立てる。
ただ中産階級をさらに厚くする政策は「本音では怖い」(政府関係者)。
台頭する中産階級が参加意識を強めて政治を動かす歴史は韓国や台湾が実証済みだからだ。

 「我々は『統治の現代化』を進めなければならない」。習近平国家主席は2月、党幹部を養成する中央党校で講演し、社会管理の強化を指示した。
避けられない中産階級の台頭を意識したうえで、不満や権利意識が過度に広がらないようにすべきだと訴えたという。以下略